「み、見てないです…」
「ふふふ。顔真っ赤!」
「ゔ…」
私は手で顔を覆い隠した。
頬が熱を帯びて、自分でも顔が赤くなってるのがわかる。
「ビックリした?」
「何が起こってるのかわかりませんでした。若菜先輩はいつから知ってたんですか?」
「今朝、小野田君に呼ばれたでしょ?その時にね」
「そうだったんですか」
「ごめんね。すぐ言いたかったんだけど…」
若菜先輩は申し訳なさそうに俯いた。
「そんなっ…若菜先輩が謝ることじゃないです」
「俺がまだ西原さんには言わないでって頼んだんだ」
「先輩!!」
振り返ると、先輩がこっちに歩いてくるところだった。

