「若菜先輩、新入部員って転校生ですか?」 「ふふふ。来てからのお楽しみ!あ!来たみたい」 若菜先輩の視線の先には部室から出てくる小野田先輩と新入部員らしき人の姿があった。 え… 私は思わず息を呑んだ。 距離が近付くにつれて心臓の音が加速していく。 あの赤いTシャツに白いハーフパンツ。 俯きながら歩くその姿が、 先輩と被る。 …先輩がこんな所にいるわけないのに。