さくら色 〜好きです、先輩〜


*里美side*


♪〜♪〜


今流行りの曲が鳴り、携帯のランプが虹色に点滅した。

私は携帯を開き、手慣れた手付きでメールの受信BOXを開いた。


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差出人 : 西原 葵

件名 : RE:

本文: 今、家の前にいるんだけど出てこれる?

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時計を見ると短針が22時を指そうとしている。

私は階段を駆け下り、家のドアを勢いよく開けた。


「っっ!!葵!!」


葵の目からは大粒の涙が溢れ頬を伝い服を濡らしていた。


「どうしたの!?何があったの?」

「ヒック…こんな遅くにごめんね…」

「とりあえず中で話そ?」


私は葵の肩を支えながら家の中に入った。