太陽が照り付け肌が真っ赤に焼けてヒリヒリと痛い。
今年の梅雨は肌寒い日ばかりだったけど、明けた途端に真夏日が続いている。
今日も30度を超えていて水分補給をしっかりしないと熱中症で倒れてしまいそうになほどだった。
決勝戦の前半を終えた。
両者一歩も譲らず未だ得点には至っていない。
「葵、ほら。」
「きゃあ!!冷たっ!」
恭介は冷え切ったスポーツドリンクのペットボトルを後ろから私の頬に当てた。
「しっかり水分摂れよ。お前よく倒れんだから」
「ありがと。あー!冷たくて気持ちー!!」
「倒れそうになったらすぐその場にしゃがむんだぞ」
私は恭介に貰ったスポーツドリンクを半分ぐらい一気飲みした。
「はは!良い飲みっぷりだな。なぁ…葵?」
「ん?なーに?」
恭介は私の隣に座り下を向いた。

