さくら色 〜好きです、先輩〜


「西原さんがいいなら…一緒に観に行く?」

「行きます!行きたいです!!」


私は先輩の言葉に乗っかり気味で言った。


「ハハハッ!元気いいな。りょーかい!!じゃあ約束な」


先輩と休みの日に…

これってデート?


違う違う!デートなんかじゃなくてただの特別授業みたいなもんだよね。

試合見てサッカーの勉強するだけだもん。

期待しない。

期待しない。


だけど…そうじゃなくても嬉しいよ…



次の日の昼休み、里美と那奈と昼ご飯を食べながら昨日のことを話した。


「デートだよ!理由は何にせよ男女が二人で出掛けるんだもん!」

「葵、良かったじゃん!ね、デート服どうするの?」


私以上に興奮してる二人。

デート…その言葉だけで胸がドキドキする。

土曜日まで先輩の顔をちゃんと見れる自信がない。

絶対顔が赤くなるし、まともに会話なんて出来ないと思う。