とある学園にて



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あれから十数本矢を射てから私は、練習をやめた。それまで彼は、無言だったけど、飽きずに私の射た矢を見ていた。

射るときに髪が邪魔にならないように白いリボンで結いていたが、それを外し、背の中間くらいまで落ちる黒蜜のような黒髪を大きく左右に振ると、ちょっとした解放間を感じる。

「お、もう終わりか。なんか矢が刺さるの見てるの気持ちがいいねー。こう、ばすって刺さる感じが」

「退屈じゃなかった?」

「全然っ」