「美穂ー、早く起きないと朝練遅れちゃうわよーっ」



「うーん…」


私は冬が嫌い。


二度寝が当たり前なここ最近。

だって寒いし。



ガチャッ


「おらアホ起きろ」


…ん?お母さん口調がだいぶ変わった?


「寝ぼけてんじゃねぇ、さっさと起きろっつってんだろ」




ガバッ!!


…違う、この声は…

「ちょっ!!翔いつも勝手に部屋入んないでっていってるでしょっ!!」


近所に住む幼なじみの翔。



お母さん同士が仲が良くて小さい頃からずっと一緒にいるんだ。


でも…



「はぁ?何言ってんの?俺がわざわざお前なんかを起こしに来てんだぜ?
もっと言うことあるだろ」


「お前なんかってどういう意味!?」


「そのままの意味だけど?お前本当に馬鹿だな」


「…っうるさいっ!!なんでもいいから出て行ってよっ!」


「はいはい。うるさいのはお前ね」


「今さっきからお前お前って…私には美穂って名前があるんだからね!!」





この通り仲が悪い。