自分の素直な気持ち。 早く伝えなきゃ。 手遅れになる前に―――― 「ありがとう」 ! 藤井さんの声だっ!! この教室から? 「うん」 今の……………… …………………………翔の、声? 駄目だ。 手遅れになってしまった。 もう翔は、誰かのものになってしまった。 その相手は、私じゃない。 「う…っ」 ポロポロと涙が零れ落ちる。 今さら、気づいてしまった。 あの時の気持ちはまだ消せていなかった。 まだ、私翔の事好きだったんだ。 …――――でも今さら遅い。 戻ろう。 タッ