「席つけよー。」

担任の先生が入ってきた。
その後ろには男子がいた。
男のくせにさらさらしたコーヒー色の髪
目は青色で
背は小さい方。
かわらしい男子だった。

「転校生だ。
自己紹介しろ。」
「はい。」

コーヒー色の髪をした男子は黒板に
名前を書いた。

「笹口 健一。大阪からきました。」

笹口君は関西弁で話した。
なんか外見と合わない。

「笹口の席は・・・。
時澤!お前の席の横だ!」
「は・・・・はい!」

私はあわてて立ち上がった。
その衝撃で机の上にあった消しゴムが
床に落ちた。

「はい。」

笹口君が拾ってくれた。

「あ・・・ありがとう。」

私はその消しゴムを取った。



ホームルームが終わって
蘭美が私に話しかけてきた。

「かっこよくない?
いいな~。」

そうかな?
聖夜のほうがいいわ。
蘭美とそう話していると

「お兄ちゃん!」

とかわいい声が聞こえた。

「実亜!」

笹口君が立ち上がってその子に駆け寄った。
どうも妹らしい。
二人はなにか話している。

「ありがとう。お兄ちゃん!」

2分ぐらいして笹口君は帰ってきた。

「かわいい妹さんだね。」

蘭美が言った。

「だねー。」

私も言った。