オレは、
ずっと大好きな女の子のがいる。

それは、
二ノ瀬 希望ちゃん。
勝手に希望ちゃんと呼んでるけど
本人の許可を取ったことはない。

許可を取ろうが取るまいが、
オレの片想いには変わり無いし
もう二年になるんだよなぁ。


完璧な片想い真最中。

希望ちゃんは、
あいつのことを熱く見つめている。
希望ちゃんも片想い。

希望ちゃん…
あいつを諦めてくれないかなぁ?
いや、絶対に諦めてほしい。

それは…。



「 なぁ、二ノ瀬!
あいつはやめとけ!! 」


なんでオレ急に
そんなこと言っちゃったんだろう?


「 はあ?なんのこと? 」


はじめて聞いた声だった。
いつも優しいのに…
こんな声も出るのか?
足が動かなくなった。


「 お前、天台のことが好きなんだろう?
オレ、知ってんだよ。 」


うわぁ、
オレ何してんの?


「 だからなに?
多古に迷惑かけてます? 」


「 オレがイヤなんだよ!
オレ、二ノ瀬が好きだから…。 」


言ってしまったよ…
はぁ…
どうしたいわけ、オレ?


「 私の気持ちは、
私の勝手だよね?
あなたが私を好きなのも、
あなたの勝手でしょ?
だから…いいでしょ? 」


そんなこと言われなくてもわかってるよ。
でも、
あいつは希望ちゃんが思っているような、
優しい紳士的な男ではない!