「 ねぇ…
翠くん…
今日はなんかつまんなそうだよ。
体調悪いかな?
このお茶飲むと元気になるって、
テレビで言ってたよ。
だから飲んでみる? 」


翠くんの目の前に差し出したペットボトル。
それなのに…
翠くんがいきなり立ち上がって


「 もういいよ!
キミは
あの人のことしか考えてないんだろ?
ボクは
あの人の話しかしないキミとは一緒に居たくない!
このお茶だって
ボクがずっと前から好きで飲んでいるのに
なんでキミは知らないの?
もう…
綴…
ボクは疲れたよ。
今日で終わりにしてくれ…。 」


翠くんは
心の中を全て吐き出したようにみえた。

私は動けなかった。
どうしたらいいか、わからなかった。


どんどん小さくなっていく翠くんを見てるしか出来なかった。


足も口も止まってしまっていた。
どうしたら動くんだっけ?と考えてしまうくらいに。


翠くんが大好きなのに、
キズつけていたことにも気がつかなかった。


どうしよう…
このままだと翠くんを失ってしまうかもしれない。



「 翠くん…
行かないで!! 」





end