「 ねぇ、
宏愛の彼氏ってモデルみたいにカッコイイよね。
それにさぁ
宏愛はちっちゃくてカワイイから
2人一緒に歩いてると目立つもんね。 」



「 賀子。
それは、ありがとうです。
でもね
私といる時より
仁順の親友、成くんと二人並んでいるとさぁ
何かの撮影ですか?
ってくらいに
カッコイイんだよ! 」



「 そうなの?
その二人でいる時を
目の保養に見てみたいよ。
って、
あっ!
宏愛の彼氏きたよ。
ほら! 」



賀子が指さした方を見た
歩いてるだけなのにカッコイイ!

本当に私の彼氏なのかな?


「 あれ、賀子ちゃん!
久しぶりだね。
もしかして二人の時間ジャマしちゃったかな? 」



二人の時間?
なんかへんな言い方だなぁ…。



「 いいえ、大丈夫です。
宏愛をお返ししますね!
じゃ、またね。 」



私にむかって手をあげた賀子
私も立ち上がり手を上げかけた…
のに



「 ねぇ、賀子ちゃん
予定なかったら
今夜一緒に食事しない? 」



私は
今夜、仁順との予定もないのに
なんで?
なんて思っていると



「 えっ?
えっと…予定はないですけど…
宏愛いいの? 」



「 えっと…
もっ、もちろんいいよ!
でも仁順…
夜まで時間あるよ? 」



仁順の顔を
覗きこんで聞いてみた



「 賀子ちゃんの
お宅まで迎えに行くよ。
なるべくあったかい服装にしてきてね。
時間は、
そうだなぁ6時すぎに行くね。 」



6時すぎ…
今は2時ちょっと前

私は手を引かれて
仁順の車に乗り込んで
賀子に手を振った。