龍王と純情お姫様。

夏月

パパなんて嫌いだ…


風くん…会いたいよ。



今日の学校の帰り…。


「ナツとオソロだ。」


「風くんホントにいいの?これ結構高いのに…」


「ナツが喜ぶなら気にしないよ。」



風くん…だあいすき。


街のアクセショップで
風くんがペアリング買ってくれた。


初めてのペアリング♪



本当に幸せだ。




そんな幸せを崩す人…



「夏月!!」



嘘…



パパ…


何でいるのよ…。


ガッツリスーツで、
ヤクザ丸出しのパパと
鉢合わせしてしまった…



こんな時に…



「夏月!誰だよソイツ…」


不機嫌オーラプンプンだ…


「ナツ…誰?」



う"~言うしかないか…


「パパだよ…。」


「パ…パパ!?」



「テメエ…夏月の男か…?」


「は…はい。ナツと付き合ってます!真剣に!」


風くんは、びびりながらも握った手を離さず、はっきりとそう言った。



なのに…



「最近夜居ねえのは
コイツの家に居たのかよ。夏月!どうなんだ?」


「…。そうだよ…
そんぐらい普通でしょ?」


「おい…お前。
誰の娘に手を出してるかわかってるのか!?
夏月!コイツとは別れろ…行くぞ!」



「ちょっと!パパ!
離してよ!」


無理矢理引き剥がされ
グイグイパパに連れていかれる。



「ちょっと!待ってください!」



「コイツとは一切会うな。」



そのままパパの車に乗せられた…