日向


しばらくして、
寛人の携帯が鳴り響いた。


「なんだって!?
うん…大丈夫だから。絵里はそこにいて。」


寛人の様子が変。

つか、今絵理っつったよな。
いつの間に交換したんだか…



「なんかあった?」


「日向!クレハちゃんが
居なくなった。」



「はあ?」



「トイレに行ってる間に居なくなったって。
荷物も携帯も全て置いて。」



「その変にいんじゃね?」


「それが、店員に聞いたら数名の男に無理矢理つれてかれたって!」



数名の男だと!?


あのバカ女…

何ノコノコ着いてってんだよ!



「総長、奴等じゃないっすか?」


「俺等の名前使ってる奴等か…」


確かに…、龍王と名乗ればアイツ天然だから信じるかも知れねえ…



「お前等…奴等のアジト探すの手伝ってくれ。」



「了解っす!」


「俺は絵理ん所行く。」



「あぁ。
とにかく、奴等のアジトがわかったら速攻俺に連絡くれ。」



ったくしょうがねえ奴…



龍王をばかにされた事よりも…


クレハを連れてった事の方が腹がたつ…