「一体いつまでやり取り続けるの?」
「あはは~。ゴメン」
私はうっとうしそうに回してくる後ろの子に愛想笑いを浮かべながら謝った。
後ろの子には申し訳ないけど、今の私はそれどころでは無い。
大げさかも知れないけど、千絵の手紙の内容によってはお姉ちゃんの恋がスムーズに行かなくなるかも知れない。
そんなのは絶対にダメ!!
例え好きな人が被っても、私はお姉ちゃんの恋のキューピッドになるんだから!!
だから、何としてでも千絵には諦めてもらわなくちゃ!
私は千絵からの手紙をドキドキしながら開けた。
一体、どんな返事が書いてあるんだろう......?
《やっぱり梨絵もカッコいいって思ってるんじゃん!そうだよねぇ.....。
あんなにカッコいいんだもん。彼女だっているかも知れないし。よ~し!お昼休みのときに聞いちゃおっか!
あ!勿論梨絵も一緒だからね?》
私は、手紙を読みながら思った。
ヤバイ。もしも、本当に千絵が先生のことが好きだったら......。
「応援して!」って言われたら.......。
どうしよう?
もういっそのこと教えてしまおうか。
"先生には彼女(候補)がいるよ"
でも、もし教えたら千絵はどうする?
私は深く考えた。千絵の性格上、好きな人に彼女がいたとしたら......。
分かんない。
私と千絵は親友だけど、それは高校で知り合っただけで、まだ私達はたった2年しか関わってない。
だから分かんない。こんなとき、千絵はどういった行動を起こすのか私には分からない。
......返事を聞くのが怖いけど、私は手紙で聞くことにした。
全く、私達は授業中だってのに一体何をしてんだか。



