「うん、知ってるよ。梨花(りか)さんだよね?」


「そうだよ。...ねぇ、お姉ちゃんと氷川先生の通ってる大学の名前知ってる?」


私は千絵の顔色を伺いながら尋ねた。


千絵は、私の質問に答えられないのか首を横に振った。


「そっか。そうだよね。

あのね、お姉ちゃんと氷川先生が通ってる大学は一緒なんだよ。2人とも同じサークルの先輩・後輩の関係だったんだって。

あ、もちろんお姉ちゃんが後輩だよ?」


千絵は、意味が分からないと言う様に訝しげな顔をした。


「梨絵?何が言いたいの?はっきり言ってくれなきゃ分かんないよ」


「......お姉ちゃんは先生のことが好きなの。それは多分先生も同じ気持ちだと思う。

でも2人は告白してないの。だけどね、きっと2人は付き合うと思うよ。


お姉ちゃんは先生の彼女候補だと思うの。私の言ってる意味分かる?

...お姉ちゃんは先生の彼女同然なんだよ」