「ここ、テストに出すから覚えておけよ~」


5時間目の国語の時間。


私は、良く日が当たる窓際の席で夢の世界へと旅立とうとしていた。



……眠い。自分でも驚くほどの睡魔が襲ってくる。


もう、授業なんかどうでもいいや。

後で千絵(チエ)にノートを写させてもらおう。


あ、千絵は高校で初めて出来た友達で、今は私の親友。


この1時間だけ......。1時間だけでいいから、寝かせて。


そう頭の中で呟きながら、私は教科書で顔を隠し机に顔を埋めて目を瞑った。




......時だった。


コツンッという音がしたかと思うと、私の机にメモを千切って4つに折りたたんだだけの手紙が乗っていた。


私は貴重な睡眠時間が邪魔されて、イライラする気持ちを抑えながら手紙が飛んできた方を見た。