しばらくして飛行機は目的地に到着した



「まだ眠いな。」

幸大が言う


「お待ちなさい!!」

華乃の友だち3人が立ちはだかる


「何か?」

華乃が言う


「あなたは何者なの?」


幸大を指差して言う

「は?」

「同じ飛行機に乗っていましたからとぼけても無駄です。

あの動き…人間では不可能です!」


「ただで教えてやるわけ無いだろ?」

幸大が言う


「お金なら払います…

冬木さんが言う王とは何なんですか?

あなたは何なんですか?」


「華乃が知ってて、自分が知らないことがそんなに嫌か?


そんなに華乃よりも上に立っていたいのか?」

幸大が言う


「な!?

失礼な!!

冬木さんごとき歯牙にもかけていません!

私はただ知的好奇心で…」


「華乃に目をつけていたのも自分が華乃に負けていたからだろ?」


「私が冬木さんに何で負けていたと?


学力も家柄も、冬木さんよりも遥かに上で…」


「だったら…きっと目に見えない何か、だろ?


それに家柄はお前の力じゃないだろ?


学力だって…努力した華乃に勝てるか、合格発表が楽しみだな。」

「くっ…言わせておけば…


私だってたくさんの努力とたくさんの犠牲を…」


「努力の仕方ってのも間違えば、悪にもなりうる。」


「私に間違いなど…」


「はいはい…


じゃ、お前が東大に受かったら教えてやるよ。」

幸大はそう言って華乃と優衣の手をひいて立ち去った