ハーレム ブラッド2

「ヴァンさんもそういうトラウマや恐怖を持っていたんですよね?」

沙羅が言う。


『無論だ。』


「なら…ヴァンはその時にどうしたの?」


『私は200年を過ぎて恐怖を感じた。

永遠に生きることに怖くなり…


月を見るたびに…これからどれだけこの月を見るのか…


いっそ…この月が余の元へ下りてきて身を破滅へ導いてはくれまいか…


そう願った。


例え…月が落ちてきて余が粉々になろうとも…

地球が滅び宇宙に投げ出されても…


死ぬことはなく…生き続けてしまう。


宇宙に酸素がなくとも…王血があれば吸血鬼の王には酸素は不要だ。』


「本当に死なないのね。」

アゲハが言う。



『そんなとき…おそらく幸大の先祖であろう人間が現れた。


余がトラウマから、人間への残酷な行為を行っていたところ…余を退治しにきたと言った。



そしてその者は余の祖父と父上から王血を取り除き、容器に入れてしまった。


あのまま…海に捨てたり、土に染み込ませれば良かったが、その者も幸大のように甘い奴だったからな…。



そして余はその者に頭を下げた。

余も…殺してくれと。


そして…憶えては居らぬが、父上のように王血と体を分離させられたのだろうな。』



「つまり…トラウマや恐怖に耐えれなくて死んじゃったの?」

クーニャが悲しそうに言う。


『うむ…。

死んだと思っていたが…

あとはそなた達も知っての通り…幸大の体内に入るまで眠り続けただけだった。』

ヴァンが言う。