ハーレム ブラッド2

「君たちのためにも…幸大君には伝えるべきだ。」

榊パパが言う。

「私たちのため?」

沙羅が言う。

「そうだ。

幸大君は不老不死だ。

何も心配はいらない。

だが…君たちは違う。


幸大君の周りにいる普通の吸血鬼は出血多量で死んでしまうし、人間の子達もいたはずだ。


我々が最も恐れるのは…

君たちが死んでしまうことで理性を失った幸大君が暴走することだ。


君たちは幸大君にとって良い意味でも、悪い意味でも…


幸大君を縛り付ける枷なんだ。」


榊パパが言う。


「私たちがいるから幸大さんは吸血鬼として無差別に人を襲わないですし、私たちがいるから幸大さんは吸血鬼と人間の共存を考えるVAPにも協力をしている。



それに、貴方が姫野さんの父親だからこそ、幸大さんもVAPに多少の融通をきかせている。


そう言うことですよね?」

咲子が言う。



『それに、そなたらが死んでしまうことで理性を失った幸大は…


それこそ永久に世界を支配し破滅をもたらすか…


その場で自らの能力を使い自殺を図るだろうな。』

ヴァンが言う。


「…。

わかりました。

幸大さんに伝えてください…」

沙羅が言う。

『咲子も、幸大に伝えるのは賛成かね?』

ヴァンが言う。

「賛成するしかないですからね。


ヴァン…幸大さんに速やかに伝えてください。


私たちが説明するよりもうまく伝えれると思いますし、あなたが幸大さんに必要であろうあなたの父親の情報も教えてあげてください。



そして、幸大さんに伝言を。


無茶はしないでください、と。」


『心得た。』


赤い珠からヴァンの気配が消えた。


「榊さん…今日はもうお引き取りください。」

咲子が言う。


「…ああ。


夜分にすまなかったね。」

榊が帰る。



「ま…幸大さんならきっとなんとかしてくれると思いますが。」

咲子が言う。


「そうですよね。

幸大さんは…吸血鬼の王子様なんですから。」


沙羅が言う。

「王子様ではなく王ですよ。」

咲子が言う。