「あの…じゃあ…

帰って来たら…いっぱい、構ってください。」

沙羅がモジモジしながら言う。


「え?」

「それは良い案ですね。」

咲子が言う。


「いや…そこは修学旅行のお土産とかさ…」

幸大が言う。



「だから…

私たちが修学旅行に行けなくても良かったって思えるくらい…構ってください。」

沙羅が言う。

「そうですよ。

私たちはお留守番してて良かった〜と思えるくらいに可愛がってほしいですね。」

咲子が言う。



「できれば具体的で分かりやすいのが良かったんだけど…


ま…2人がそれで良いって言うなら。」

幸大が言う。



「本当ですか!?」

沙羅が喜ぶ。


「楽しみにしてますよ?

満足させてくださいね?」


咲子が言う。







現在

場所は移って奈良公園


「わぁー…鹿だ!!」


クーニャが鹿を追いかける。


「幸大、ちょっと!

助けてよ!!」

朱鳥が鹿に囲まれる。


「ふふふ…

鹿せんべいが欲しい?

…伏せ。」

アゲハが鹿を従わせる。



「アゲハちゃん…鹿を飼う気?」

優衣が言う。


「うわっ!

せっかく買った鹿せんべいを一気に全部食われた!!」

幸大が言う。


「鹿せんべい…うまいのか?」

マリアが言う。

「食べたらダメよ?

あまり美味しくないって話だし。」

姫野が言う。