某日


「夏だ!」

クーニャが目映い太陽の中、水着で万歳をしながら叫ぶ。


「海だ!」

マリアが青く果てしなく続く海に向かって叫ぶ。

「夏休みだ!!」

幸大が澄み渡る空に向かって叫ぶ。





「ここが、アゲハさんのプライベートビーチですか。

綺麗な所ですね。」

咲子が言う。

「正確には私の祖父のプライベートビーチよ…。

だから、存分に楽しんでくださいね、幸大様?」

むにゅんっ…。


アゲハが幸大に後ろから抱きつく。


「黒い水着を着こなすなんて…やるわね。」

姫野がアゲハを見ながら言う。

「先生、沙羅!


早く海に入りましょ!」

朱鳥が言う。

「あ…待ってくださいよ〜!」

沙羅が海へと走り出す。

「むー!

ちゃんと準備運動しないとダメなのに…」

優衣がストレッチをしながら言う。

「それにしても…楠木君も大分、私たちに馴染んでいるな。」


華乃が言う。


「まぁ…ライバルが増えるのはやりにくいですが…幸大さんは喜んでるみたいですから。」

咲子が言う。

「ところで、ヴァンは?

ここ最近、ずっと見てないんだけど。」

姫野が言う。

「おばあちゃんとロンドンに行くって行ってたよ?」

クーニャが言う。

「何だかんだ言って、ヴァンとダルシスが一番良い感じの関係ね…」

アゲハが言う。