「たまには遊びに来てやれよ。“アイツ”も喜ぶ」
「……そうですね。けれど死神ではなく一人の天神生として……そしていずれは教える側として、戻って来れたら。なんて素敵な事でしょうね」
手を後ろで組んで彼女は言う。
その眼はどこか遠くを眺めていた。
「何言ってんだよ。戻って来れたらじゃなくて、“戻って来る”だろ?」
「え…?」
一瞬きょとんとした舞白だったが、にひひと笑う建布都を一瞥して、また薄い笑みを湛える。
穏やかで満ち足りた、花のような笑みを。
「勿論」
【終】
卒業式サイドストーリー
舞白と建布都編