「おーい席つけー」


それから鈴木と他愛もない世間話をしていると、ガタイのいい30代くらいの男教師が入ってきた。

次の授業は……英語だ。


「やべ、初日から教科書忘れた。他クラスに借りてくるわ」

「おう」


何かと騒がしい鈴木を見送って席に着く。

俺は理系なので、英語は苦手だ。

はぁ……憂鬱……。


「るかわくん、るかわくん」

「あ?…………なんだよ」


右隣を見ると、目をらんらんと輝かせた真辺奈子だった。

くいっくいっと手招きされて、耳元でこう囁かれる。


「るーくんさっき、あたしのパンツ見たでしょ」

「パ……………っ!!!!」