「う~ん…」
もう朝か・・・
いつものように起きた私は
いつものように鏡の前に。

「わっ!」
思わず声をあげてしまった。
だって目がすごく腫れてる。

その目を見てハッとした。

バタンッ
私は乱暴に玄関のドアを開けて外にでた。
そして、隣の家に行く。

インターホンを押す。
いつもならすぐに反応があるのに
今日はない・・・
カギが開いてたから、中に入った。

いつもある家具がない。
いつもある笑顔がない。

気づいたら私は泣いていた・・・
泣きたいんじゃないのに
涙がとまらない。

あれからどれくらい泣いただろう・・・

泣き止んだ時には、もうお昼。
学校、忘れてた・・・


でも 今は学校なんてどうでもよかった。

とりあえず自分の家に戻ると
「美月、学校には連絡しといたから。」
と、お母さんが心配そうな顔をして
言ってきた。

私は松原 美月(まつばら みづき)。
今日、大事な人がいなくなった。

「ありがとう」私はそれだけ言って
自分の部屋に行った。


自分の部屋に着くと、私の目からは
また涙がこぼれていた。


「恭ちゃん帰ってきて・・・」
坂本 恭介(さかもと きょうすけ)。
私の幼馴染。
今日の朝早く引っ越してしまった。