――《はい》 優しそうな男の人の声が インターホン越しに 聞こえてきた 「ぁ、あの、姫宮乃愛です おじいちゃんに言われて 来ました」 《乃愛様ですね、お待ちしておりました 少々お待ち下さい》 しばらくして玄関のドアが 開いた 「ようこそいらっしゃいました 私、当別荘の管理及び使用人 を務めている穂積と申します」 白髪を丁寧にまとめて後ろに 流し、眼鏡の奥で柔らかく笑う瞳から 穂積さんの気品と優しそうな 雰囲気が伝わってくる