「ち、ち、違うよ、瑠唯くん!!あたしと尚ちゃんは兄弟みたいに仲が良い友達だもん。」



あたしが一生懸命説明しようとすると、瑠唯くんはなぜか尚ちゃんに哀れみの目をむけていた。


『…尚輝、なんかごめんね。』
『…気にするな、いつものことだから慣れてる。』



あたしには2人の言ってる意味が分からなくて首を傾げた。



『あ、そうだあ!!乃愛ちゃんって、特別寮なんだよね??』


「あ、そうみたい。」


『僕も尚輝も特別寮なの。今日放課後、案内してあげるね!!』

笑顔で話す瑠唯くんがかわいくて、本当に女の子じゃないかと錯覚してしまう。


「ねえ、瑠唯くん。特別寮に入ってる人って他にいるの??」


『いるよ―!!乃愛ちゃんの隣の席の翼と、後ろの席の悠弥だよ。』


「他のクラスにはいないの??」

『うん。だって、クラス分けって成績順だから。』


「そうなんだあ。」


どうやら、この学校はまだまだあたしが知らないことだらけみたいです。