翼くんの家の使用人という 人に広い座敷に通された 「ようこそお越しくださいました、 御用の際はお呼びくださいませ」 そう言いながら手際よく お茶をいれてくれた 『ありがとうございます、中井さん』 中井さん、と呼ばれた使用人 さんがいなくなり、 とくにすることもなく 出されたお茶に口をつける 「……翼くんって、すごいんだね」 『僕ではなく、神崎の家が でしょう』 「ぇっ……」 気のせいかな、 今、一瞬だけ翼くんの表情が 曇ったように見えた