苺が桃札を引いたのを見て二、三年が騒ぎ始めた。
『今年の一つ目の桃札を引いたのは、…二年二組 末永 苺!さて、どんな指令なのか?』
さっき十優ちゃんには濁したけど…桃札っていうのは、借り物が恋愛内容の指令が書かれているもの。
毎年恒例だから一年は知らずに借り物を始めるから、去年は私も苺も戸惑ったのを覚えている。
だって“好きな人と恋人繋ぎ”とか“学校一の美男もしくは美女”とかで、去年一番酷かったのは“自分に好意を寄せる人”だった。
それを引いていた人は、必死で「俺のこと好きなやつ、でてこーい!」って呼び掛けてたっけ。
ええと、苺は…いた、五組の生徒席?
ってことは恭ちゃんとゴール!?
いいなぁ、と思いながら見ていると、なぜかでてきたのは隆哉。
「…って、隆哉!?」
訳がわからないまま、苺と隆哉は仲良く一位でゴールをしていた。
『末永さん、彼は?』
『“好きな人の親友”です』
『ほぉ…好きな人の親友。好きな人の名前は?』
『…二年五組の千葉 恭介です!』
『でました!有名な校内公認カップル!…では、全員ゴールしたようなので順位の…』
…なるほど、恭ちゃんの親友だから隆哉とだったんだね。
ってゆうよりも、校内公認カップルっていうの知らなかったよ!
びっくりしたまま、委員に誘導されスタート位置に並ぶ。
今年はなんだろー、なにか面白いやつがいいなぁ。
なんて考えながら、合図を待つ。

