「私、借り物で桃札(モモフダ)引きたい!」
「苺、去年も言ってたよねー!」
「あの…桃札って、なんですか?」
私と苺が盛り上がってる中、十優ちゃんが申し訳なさそうに質問を放り込んできた。
「そっか、一年の十優ちゃんは知らないよね」
「はい、まったく。」
「桃札はー…やっぱ内緒♪」
「はい!?秘美さん、なんの意地悪ですかっ!」
「えへ☆」
星が飛んでいるんじゃないかってくらい、わざとらしく笑ったら、十優ちゃんが少し目を見開き、秘美さんには敵いません、と苦笑いを浮かべていた。
「ってゆーか、今思えば俺らも組対抗でるんやけど」
「「あ…忘れてた。」」
苺と顔を見合わせ、声が揃う。
「ちょ、お前らなぁ。俺だけやったらともかく、ヒデもでてるんや」
「ヒデ、応援してんでっ」
光の言葉を遮り、苺が栄嗣にエールを送った。
途端に、光が両手が顔を覆い、泣き真似を始めた。
「俺の扱いやん!もう泣くで、泣くもん!」
「…うざ。つか、きもい」
栄嗣の言葉が聞いたらしく、へこんでしまった光を見た十優ちゃんが、
「……光さん、俺も走りますけどエール送ってますから」
と慰めの一言をいれていた。

