「こんなこと俺が言うべきじゃないって、ちゃんとわかってますけど、秘美と裕之さんは6つも離れてるんです」

「…うん」


だ、駄目だ…話が見えねぇ。

俺と秘美の年の差がなんだ?


「ちゃんと言わないと、伝わらないことなんて、山程ありますよ!」

「……」


…あ、もしかして最近の俺らの話してる?

昨日仲直りしたの、知らねぇのかな。


「…裕之さん!黙ってな「あのさ、昨日話合ったんだよ」…へ?」


間の抜けた返事をする直樹の顔に笑いそうになるのをこらえる。


「詳しいことはまだ話せてねぇけど、俺の気持ちはちゃんと伝えた。」

「気持ちって……」

「好きだって。愛してるって。」

「あ…成る程。」


俺が口にした言葉に照れたのか、直樹の頬が少し赤くなった。


「まぁ、今日決着つけるつもりだからさ。終わったらお前にも話すよ。」

「あ、はい。なんかお節介で、すみませんでした」

「いやいや、お前が謝ることじゃねぇから!」


ぺこりと頭を下げる直樹に、俺は慌てて顔を上げさせた。


「心配、してくれてサンキューな。」


にこりと笑うと、直樹も照れ臭そうに笑い返してくれた。