私は声のした方をみた。
「あっ……。」
時雨先輩だった。
「そこじゃまだ。通れねぇ。どけ。」
わぁお。相変わらず口が悪い事で……。
でも、
やっぱりブレザーをきていない。
しかも機嫌が悪いのか、眉間にシワがよっている。
早く返さないとっ。
「あのっ…
昨日は、ありがとうございましたっ!
それで、これ……。」
私はブレザーを差し出した。
「あ?これ俺のじゃねぇか。
あれ?そーいえばお前、昨日の……
わざわざ持ってきてくれたのか。」
「あ、はいっ!
本当に、ありがとうございましたっ!
それじゃっ……。」
私はそれだけを言って走って逃げる様に戻っていった。

