「 実那? 」


「 私のおもりなんてしなくていいよ。
私への時間彼女に使ってよ。
お願いだから…。 」


兄がうしろにいることをいいことに私は涙を流していた。

兄がどんな顔しているかも知らないで。


「 実那?
さっきの本はオレの車だよ。
知ってたよね?
でも、あの人は彼女じゃないよ。
今は実那と過ごすのが大切なんだから、取らないでくれるかな?
もし、この先
実那を守ってくれる男が現れるまで、
そばにいさせてくれないかな? 」


うしろにいた兄は、
私の前に座って。


「 実那は泣き虫だから一人にしませんよ! 」


ポケットからハンカチを取りだし涙をぬぐってくれた。


「 私を守ってくれる人いなかったら、
にぃには結婚しないの? 」


「 そしたら実那と結婚するからいいよ。
まあ、正式には出来ないけどね。 」




妹だからできないけど?
よくわかんないけど…
兄がそばにいてくれるそうなので、
安心かな?





end


2012/03/09