せっかくの金曜の夜が台無し。

DVD見る時間が少なくなったし。


あたしは八つ当たり気味に、隣に座ろうとする智幸をどついた。


「でっ!!」


「あんたがちゃんと彼女見張っとかないから、こんな事になってんのに。ほら、どいて!」


中腰のまま懇願の眼差しを向けるのは止めて欲しい。



座りかけの智幸を退け、


「あたし帰る!」


氷が溶けきった緑色の液体も、冷えきったポテトもそのままにして、


「くたばっちまえ!」


最後に智幸に蹴りをお見舞いした。