「彼と別れて下さい。」 現在フリーなあたしに、目の前に座る彼女は言った。 ふんわりした少し明るめの茶色いボブで、ユルユルした雰囲気とは相反して、鋭い目付きのまま続けた。 「人の男に手を出すなんて最低です。」 おいおいおいおい。 何妄想膨らませちゃってんの。 ファミレスに到着して約10分。 一言も話さず、やっと放たれたと思った言葉は突っ込み所満載だった。