「おっはよー!」
「はよ」
たくさんのクラスメートがこっちを振り向いて挨拶を返してくれた。
「おっはー!!」
その中でも一際大きな声があった。
それは……光梨で。
今日は来てるんだね、あんた。
こんな日に限って。
しかも沢山の女の子に囲まれちゃって。
その時。
黒い、真っ黒な感情が生まれた。
光梨に近づかないで。
馴れ馴れしく触れないで。
そんなことを考える自分が嫌で、そっちを見ないように自分の席に着く。
机に鞄を乱暴にたたき付けると、一つのキーホルダーが外れた。
それは………
光梨がくれたものだった。


