「なんかぁ…」


そのあとここあが喋っていたことは、はっきり言って覚えていない。


頭を巨大な隕石にかち割られた気分だった。

なぜかショックを受けているあたしが居て。


右から左に流れていくここあの声。


カッコイイとか、優しいとか、そういう感じのことを連呼していたのは、うっすらと記憶にある。










「亜莉沙?」

「……え?」

「教室入んないの?」


気がつけばもうあたしのクラスの前まで来ていたみたい。


よくこけずに階段登れたね、あたし。