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｢…ごめん｣
｢いや｣
しばらく泣いた光梨はすっきりとした顔色をしていて、少しホッとした。
｢…もう死ぬなんて言わない？｣
｢…………｣
｢なぁ｣
あたしが居なくなったら…
あたしのせいで……
生きるって何なの？
生きる価値のない人間は生きてて良いの？
生きたくなくて。
死にたくて。
それでも
生きなくちゃならないの？
苦しい思いしてまで
生きなくちゃならないの？
｢その人達の分も、罪を背負って生きていくことが、きっと一番の罪滅ぼしだ。
辛いからって逃げんなよ。死んだって何にもなんねぇよ｣
｢……ぅっ…ぅ…｣
｢な…泣くなよ…｣
｢だって…っ……｣
光梨の言ってることは、正しかったから。
死んだって逃げたのと変わらない。
あたしの代わりに傷付いた人達の命を無駄にさせることになる。
｢俺が、一緒に背負ってやる。
だからお前も逃げずにちゃんと彼等を見ろ｣
｢…っ、うん｣
死にたい気持ちはまだ、完全にはなくならないけれど
今は…
｢大丈夫。俺がずっと傍に居てやる｣
そう言って交わした初めてのキス。
……彼のそばに居たいと願った。
