「な…、何よ?」
光梨がじりじりとにじり寄ってきて、光梨の息がもう鼻にかかるほどの距離になっている。
近くない?
「だからさ…」
そこで一度言葉を切って笑う。
しかも、鼻で。
「保健室。onベッド。男女二人っきり。さてどーいうことか分かる?」
「は?」
「あっれ〜?意外にウブ?」
ニヤニヤしながらさらに近づいてくる彼との距離は、もう残りわずかになっていた。
――ギシッ…
ベッドが音を立てて軋む。
手首を捕まれたあたしの上に馬乗りになる光梨。
今からされることは分かっているのに。
こんなの嫌なはずなのに。
あたしの体は動かない。
金縛りにあったみたいに固まったままで。
ずっと彼の瞳から目を離せなくて。
むしろ胸のこの高鳴りが彼に聞こえないか、それだけが心配だった。
ドクンドクン…
不規則に刻まれるテンポはすごく速くて、息苦しい。


