「…じゃあ、帰ります」 そっと椅子から立ち上がると、足の傷がズキッと痛んだ。 「えっ!?寝ていきなさいよ」 「…妃崎?どっか悪いのか?」 ……そんなふうに誰にでも優しくしてるんでしょ。 これ以上この場に居たくなくて、皆に背を向ける。 「…ありがとうございました」 ペこりと先生に深くお辞儀をしてから、歩き出そうとした瞬間。 フラッと一瞬、世界が反転した。 目の前に星が散って、立っていられなくなる。 「妃崎!!!」 朦朧とする意識の中、アイツの声が聞こえた。