「ねぇ…ここあ…?…スッゴく見られてる気が……」
「亜莉沙がセクシーだからね」
「ここあが可愛いからだよ」
歩き始めるといつもよりすごい量の視線を感じる。
ここあと歩いていたら多少の視線を感じるのは日常茶飯事だけど、今日はいつにも増して見られている気がする。
『美少女の隣なんかゴミー』
『ブス頑張ってるね』
『見てられないよー』
そんな声が聞こえる気がして思わず耳を塞いだ。
あたしから視線を逸らしたり、いきなり顔を覆う人を見る度、そう思う。
脱いだ方が良いかここあに聞くも、どうなんだろうねー…と曖昧にしか答えてくれない。
「可愛すぎるからなぁ…。似合ってるけど男子には酷だよね…。下半身押さえてる子、大丈夫かなあ」
と、ここあは知らない男の子の心配をするだけで、一人ブツブツ呟いていた。
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「今日はありがと」
「こちらこそ!亜莉沙…、気をつけてね」
「?…うん」
ここあとは違う電車に乗るため、手を振って改札前で別れた。


