「セフレ第一号だよ、先輩」
「マジ!?」
なぜかいきなり乗り出してくる先輩。
ちょっと嬉しそうだし。
「そんなビビらなくても、一夜限りが多いだけだよ?」
「…やっぱり」
「どういう意味ー!?」
バッと乗り出して先輩の顔を覗き込む。
すると、先輩の顔が少しだけ赤く見えて、慌てて引いた。
…やっぱりそういう風に見られてるのか、あたし。
今更周りの目なんか気にしないんだけど。
「あ…着いた」
「ここ?」
「うん」
そこで先輩に手を振って別れた。
家に入ると何年か振りに暖かく
、
「おかえりー!」
返ってくることのなかった言葉が聞こえてきたことに、ふと泣きそうになった。