少しの期待と疑問が入り混じったあたしの頭は決壊状態。


「は?…え?え?」


頭の上にはてなを飛ばすあたしを横目に楓の頬はだんだんと紅潮していく。


その様を見ているとあたしまで感染していって…


「わー、二人して真っ赤ー!いい歳した大人が」

「「うるさい」」


颯にからかわれる始末。




「だから、もし亜里沙に何かあったなら…」

「殺されかけただけ」

「あー、そう。良かったぁ……………って、ぇえっ!?」


オーバーなリアクションありがとう。


目をひんむく楓と


「どういうことか説明してもらおうか」


あたしの肩をガッチリ掴んでうっすら口角を引き上げている颯に見つめられ、吐くしかないと諦めた。




「…話すと長くなるけど」


前置きすると、横から水をコクンと飲む音がした。


さっきまで気持ち良かった冷房の風が少し肌寒く感じる。