「ぁ……」


思い出した。思い出してしまった。


いつか見た写真の中の少女と少年はきっと、あたしとアイツだ。

遠い記憶の中のパーツが繋がっていく。


確かにあたしはここに来た。


アイツと。




誓ったんだ、煌めく太陽の下


あたしは彼と“約束”をした。




「……」


一度思い出してしまうと


少し寂れた鐘も

太く捩られた綱も

綺麗な澄んだ鐘の音も


全てがアイツを思い出すきっかけと化してしまう。




どうしよう。




あたしまだ、こんなにも




彼が好きだ――…。