そうだ。
考えてみればおかしかったんだ。
こんなにも似ていて
性格まで似ていて
デートでも同じ場所に連れて来てくれて。
何らかの関係があるって勘繰るのが普通なのに。
別人として捕らえていたのはきっと、
信じたくなかったんだ。
もしもの可能性を。
それでも、突き放さなかったのはきっと、
まだ繋がってたかったんだ。
アイツとの関係。
ザリッ…
しばらく砂利の道を歩く。
やっぱりあたし達の距離は曖昧なまま、無言で並んで、ただ足を踏み出す。
砂利の音がやけに耳に残った。
「……―っ」
ああ、やっぱり。
さっき感じた感情に間違いなんて無かった。
血が逆流するような感覚。


