「もういい…」

「しょうがないなー」


やっと折れてくれたのはちょうど十回目を乗り終わった時。




「あっ!」


良いもの発見ー♪




「どーした?」

「あれー♪」




げ…って隣で呟いていた気がするけど聞こえないふりをした。


「何…あれ」

「お・ば・け・や・し・き♪」

「いや…見たら分かるけど」




明らかに嫌がってるであろう楓の手をきつく握って引っ張っていこうとする。


仕返しじゃー!!




が、


振り払われる。




「…ひどい」

「え?」

「何で……楓とずっと一緒に居たいのにぃ…」




少し泣きかけで下から見上げれば

「…わーったよ」


大抵の男は落ちる。




「…泣き落とし成功☆」

「え?」


ふふん♪…と鼻歌を歌いながら彼の手をギュッと握った。