相次ぐキスが終わった頃、あたしはもう顔が真っ赤でそのままへたりこみそうになっていた。
「はい、お仕置きおしまーい♪」
「バカ」
「だって好きなんだもーん♪」
嬉しいけど、恥ずかしいよ…
ここ、公共の場だよね?
昼間は園児が走り回ってるはずだよね?
何でこんなさらりと言えるの、こんな言葉。
でも、それって…
「…ヤキモチ?」
「………」
「えへへっ!大丈夫だよ、勇躍君ちゃんと可愛い彼女持ちだから!」
光梨…っと、楓が真っ赤になってるのなんて珍しいー!
あたし珍しく楓に勝った!?
「…んっ!?」
いきなりキスの嵐が降って来た。
「やっ…ぁ……」
「俺に勝とうなんざ百年早いんだよ、亜莉沙ちゃん?」
「ずるい…」
「そんな潤んだ目で見つめないでよ〜!発情しちゃうよ?」
「変態っ!」
しばらくあたしが彼を睨みつけると、やけに演技じみた手の叩き方で思いついた顔をする。
これは…嫌な予感が……
「明日デート!ガッチガチのTheデートな!俺様命令で今日の罰だから拒否権無いから!」
「……」
俺様かよ…
呆れる自分と、少しドキドキしてる自分が居て、不思議な気分だった。


