「ずっと探してたんだよ」
「何で。何で振った相手なんか探すのよ」
目の前で那智君の目が見開かれたのが分かった。
そこまでは…聞いてなかったんだろうな。
「そんなの…」
「大切だから…なんて言葉聞きたくない」
「んなこと…」
言おうとしてたんでしょ。
光梨の困った顔が容易に思い浮かんだ。
また…困らせてるんだ………ごめんね。
「そんなの決まってるじゃん」
「…好きだから」
耳元で愛しい声が聞こえる。
この声に鼓膜が激しく反応する。
強く後ろから抱きしめられる格好に動悸が収まらない。
この想いは三年前に涙と共に流れ去ったはずなのに。


