sweet bitter love.





「悪かったな…」


あたし達が抱き合う横でのそりと起き上がった龍は、こう言った。

顔に付いたたくさんの痣や、赤黒い血があまりにも生々しい。




「こんなことして…本当ごめん。」


龍の表情はふざけてるようにも、嘘をついているようにも見えない。


「俺は謝っても済まない、取り返しのつかないことをした。
それでも、本当に悪かったと思ってる。……この通りだ」


そう言って龍は、冷たい地面に額を擦りつけて土下座をした。


回りの三人もつられたように頭を下げる。




呆然とするあたしの隣で光梨はやけに冷静だった。


「頭上げろよ」

「楓……」


顔を上げて光梨を見る龍の目は微かに潤んでいた。


「終わったことをとやかく言うほど俺はちっちゃい男じゃねぇ。だからもう忘れろ」

「……ごめん」

「分かったなら良いって」




龍は三人を引き連れて、あたし達を振り返っては頭を下げて帰って行った。