「楓君、誰……って、ちょっと!!」
楓君はあたしの質問に答えることなく、玄関を乱暴に閉めると全速力で走って出て行った。
え?どういうこと?
どこに行ったの?
不安が積もるばかりとはいえ、こんなところで止まっていてもしょうがない。
「おっ…お邪魔しました!!」
亜莉沙のお母さんに一礼すると、急いで家を出た。
回りを見渡してももう楓君の姿は見当たらなかった。
あたしには祈ることしか出来ないけど……
お願い…
楓君、
亜莉沙を助けてあげて……?
あの子達から。
そして、暗い闇から。
〜ここあside〜


